執筆後記~『人生をスッキリ整えるノート』

最新刊『人生をスッキリ整えるノート』


市ヶ谷の家の光協会本部に行ってきました。外堀通りにふさわしいかなり立派な建物。

家の光協会って、知ってた人は、ほとんどいないのでは?

実際は農協の一機関で、出版・文化活動を担当している社団法人です。

今回の本の表袖に、「家の光協会とは」の説明書きをつけたのは、著者からの提案です。ヘンな宗教団体と間違われないようにという(笑)。

「へー」のイラストも、最初は、目を点にしてもっと驚いた表情のものを作っていたのですが、ディスってるみたいで悪いかな?と思って、あの笑顔版に替えたのでした。

でも編集者さんも「へー」と思っているらしく、ビックリ顔のイラストでもよかったと言ってます(笑)。


今回引き受けさせていただいたのは、編集者さんがすごく明るくポジティブな人(北陸のお寺の次男坊だとか)で上手に乗せてもらったことと、多少なりとも日本の農業とも関わりを持ちたいという思いから。漫画で農業の危機をレポートするとか?

今回のノートが売れてくれれば、砂粒くらいの貢献になるかも?と思って頑張りました。

 

書店では、最初の一週間の動き次第で、据え置きか返本かが決まるともいいます。


本当はSNS等も使って発信していくべきなのでしょうが、どうしても二の足を踏んでしまいます。しかし著者が引っ込んでいては、動くものも動かないし・・・このあたりは、本が出るたびに感じるジレンマであり葛藤です。

編集者さんと話し合ったのですが、それが世俗の世界だというなら、その中である程度動いて見せなければいけないと思う半面、

いっそ死ぬまで一線を画して、本だけで生き方を伝えていくというスタイルもあっていいのではと思えてきて、このテーマはしばらく続きそうです。


小さな本は、たんぽぽの種みたいな印象があります。咲いてくれるかどうか、わからない。

 

どこかで咲いてくれるようにと願いつつ、空に放つのみです。

 



2023年1月21日




楽しいノート式~『人生をスッキリ整えるノート』

『人生をスッキリ整えるノート』

家の光協会

1月20日から発売になりました

 

モリモリ書いてアタマを整理する

良質の言葉を書きこんで、自分の思考に変える

 

というコンセプトで書き下したもの。今回の新機軸は、愛嬌たっぷりのイラストです。


ノートのすみずみまで言葉を書き込み、色を塗って、自分だけのノートを作ってもらえたら^^。

達成した人は、末尾の御朱印欄に、旅先で記念スタンプを押してください。

 

著者のほうで用意したオリジナル・スタンプを押させていただくことも可能です。

講座に持ってきてくださいね。

 

サイズも紙質もデザインも納得のクオリティです

カバーを外せば、本物のノートっぽくなります



2023年1月21日

出家の流儀~本の執筆をめぐって


草薙龍瞬は、命を賭けて言葉を紡ぐ物書きです。

僧侶というよりは、「出家」です。

 

仏教を伝えようということではなく、現実にある苦しみを見据えて、どうすれば苦しみを越えていけるかと考えて、それこそ一冊のテーマについて数年くらい悩んで、

 なんとかこれなら人さまに伝えても大丈夫ではないかという智慧が見えたところで、執筆に取りかかります。

 

現時点で、年に1冊くらいのペースです。寡作かといえば、そうでもありません。生涯年数でいえば50年、そして日本に戻ってきてから十余年、人と関わりながら、苦しみを越える方法を探して、言葉を紡いできたので、

 

だからこそ1年に1冊くらいのペースでは、作品を出すことができているということです。

 

生きてきた、から、言葉も出てくる。

 

本の作り方は、さまざまだろうと思います。届く読者がいるのなら、たとえ「著者」が実際には書いていない本であっても、相応の価値を持つのかもしれません。そういうスタイルが今や主流ということも、聞いています。

 

しかしそういう本ばかりと化しては――特に仏教がそういう売らんかな路線の草刈り場的な場所になってしまっては、本への信頼も、ひいては仏教そのものの命運も、読者の信頼を失うとともに、枯れていってしまいます。

 

それは本に見せかけた贋物(張りぼて)だというのが、出家という生き物の立ち位置です。

 

本というのは、草薙龍瞬にとっては、この身が消えた後への「遺書」であり、この時代に苦しみを抱え、しかし希望を失わずに明日へと生きようと頑張っているすべての人に向けての「手紙」です。

 

紡ぐ者の生き方がかかっている。人さまの人生もかかっている。仏教という思想の命運もかかっている。

 

この身が伝えようとしているのは、仏教という名の知識や理屈ではないのです。遥かに越える思いです。

 

上記謹んでお伝え申し上げます。今後の作品のために。受け取ってくださる方々のためにーー。

 

草薙龍瞬

 


 

 

2023年1月19日


つつしんで捧げます~『怒る技法』

1月15日(日)13時 最新刊『怒る技法』脱稿(原稿完成)。
 

納得の作品。全編に、今の時代に伝えねばと感じる思いの髄を込めました。


生まれてから死ぬまでの怒りのすべてを斬って捨てていくという、一冊読めば生涯分の怒りを体験できる? そして怒りの越え方も。

今回は、4年越し、しかも2週間ほど前までは、全貌は見えていませんでした。

振り絞って出てきた「一滴」が、今回の作品です。

 

この命は、この世界に起きている苦しみを見据えて、言葉を探す。ブッダの智慧をえぐるように掘り起こす。


今回は、怒りという感情が持つ、負の要素ではなく、「可能性」を形にした作品です。


怒らねばならぬ時は、怒らねばならぬ。でないと、あなたの人生が滅びる。

そういう危機感を込めて、書きました。伝わるかな・・。


昨日から緊急事態ーー私は、各ページの末尾の言葉を何にするかまでこだわるタイプなので、最後の最後まで緻密に推敲して、240頁きっかりに仕上げて、本日13時に編集者さんにメール送信。


もっとも本づくりは、ここからが大変。初校、再校と手直しが続く。

さらにカバーイラストもこれから仕上げないと。骨ミシミシ、心臓ばくばく、しかし何かを創り出すというのは、こういうこと。


要するに・・・納得レベルの再更新ということです。

 

苦しみを強いられている人たちへ、つつしんで捧げます。 


 

  

カバーアート 草薙龍瞬

 

 

2023年1月17日

苦しんでいる人ほど怒らねば


こんにちは、草薙龍瞬です。

近況報告はなんだか久しぶり? 
改めて新年あけましておめでとうございます(何を今さら)

実際に久々なのか、最近おたよりしたか定かではないのですが、それだけ大変な?状況が続いているということですw。なんだか正月が遠い・・・いやすべてが遠い。

というのも、昨年末から、ほとんど外に出ていないのです。ほぼ自室に缶詰め状態。

最新刊は、いよいよ脱稿(完成)寸前。

370ページ(約20万字)を、この二週間で半分に減らしました。いったん200ページに落として、そのうえで省いた内容を肉付けして‥‥‥。

この4年くらい? 今回の作品はずっと念頭にあって、しかし内容が難しくて、まとまりきらず、

受験生でいうなら、「こんなので受かるのかな? 無理かな?」と思いつつ、結局最後の追い込みに入って、それでも高いハードルに苦労して、「うーん、しんどいな、見えないな」と思って、ウンウン唸りつつ机に向かって、

最後の二週間くらいで、突如「覚醒」――「見える、見えるぞ!」(機動戦士ガンダム)ゾーンに入ってきた、そんな感じです。

今回の本は、著者がいうのもなんですが、かなりユニークな作品になりそうです。

誰もが体験する怒りについて、さまざまな場面を拾って、「心の達人ブッダ」が師匠となって、現実に立ち向かう秘技の数々を伝授するという。

怒りについては、仏教の世界なら瞑想で静めるとか、アンガーマネジメントなら自分サイドで解消するとか、いろんな形で語られてきましたが、どれも「自分の側で解決する」という発想の枠内だった気がします。


しかし怒りというのは、自分の側の問題とは限りません。人間、そして社会、広い世界――自分は怒らされているのであって、怒らせているのは自分以外の他者かもしれない! そんな発想で斬りこんでいった本は、これまでなかったかも? 

しかも、すべての場面に、きっちり使える「技」としてまとめあげた本、いわば正しい怒り方大全 みたいな作品は、やはり今回が初?

実際書いていて、面白い。同じものを書けと言われてもこれは無理。アタマをフル出力してようやく作品の形に仕上がってきました。



苦しめられている人こそ、怒らねば。
怒(いか)れる人から「正しく怒れる人」に変身せねば。

この世界に生きるすべての人の味方になる本です。


この世界に優しさを取り戻すために――。

 

タイトルはほぼ確定(近日公開)。

2月20日発売ですが、まだ原稿が完成していないという・・・かなり危険区域。しかし中身は時代を画するかもしれない内容。唯一無二。いや、生きてきてよかった。


ということで、著者がんばっております。



よき週末を!



2023・1・13