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ときおり十代を生きている人の母親・父親が訪ねてくることがあります。
学校に行かなくなった、
進学はしたい、
でも勉強は進んでいない、
という相談が多い印象があります。
進学はしたいという思いに至っていなければ、不登校の段階。
この段階で、本人に伝えられることは、ほとんどない。
今の自分を善しとするか。一度しかない人生を、この先どう作っていくのか。未来をどう生きるのか――
本人が考え始めて初めて、次の選択肢を、親や周りの人たちが一緒に考えることが可能になる。
この場所が相談に応じることができるのは、進学したいけれど勉強は進んでいないという状況にある十代に向けて。
もし君に、
進学したいという気持ちが少しでもあるなら、
心機一転して生活を立て直す
ことを勧めます。
心は弱いものだから、学校に行かない人は、崩れてしまっていることが多いもの。
ゲーム、スマホ、ネット、テレビ・・今は、流されるための道具はいくらでもあるから。
しかも、心は強くない。長々と寝て、起きて、ご飯食って、遊んでいるうちに、活動時間は終了。
僕自身も体験がなくはない。なんとなくダラダラと過ごしてしまう。
そのくせ、ネガティブな思いは弱くならない。過去を引きずるとか、親を責めるとか、要は、自分以外のことに理由を見つけて、腹を立てたり、サボる理由にしてしまったり。
結局、自分に甘い ということなのだけど。
もし進学したいという願いがあるなら、どこかで弱い自分に区切りをつける必要がある。怠惰な自分に最大限の厳しさを向けることだ。
まずは、将来への計画を立てる。
進学したい大学や進路があるなら、はっきり見定めて、何が必要なのか、試験科目や手続きを調べる。
そこから逆算して、自分が使う参考書などをリストアップする。
一日の時間割を組み立てる。
家にいるとダラけるから、図書館、学習室、公園、喫茶店、電車の中など、勉強する場所を複数リストアップする。
そして実行に移す。
記録を取る。何時から何時まで、何をやったか。
何を学んだか。前に進んだか。自分は成長しているか。
こうしたことは、ぜんぶ自分の力でできる。工夫次第。意志の力次第。
本腰入れれば、怠惰な自分から、毎日を有意義に使うことに充実を感じる創造的な自分になれる。
ダラダラ過ごしていたら、こうした充実は味わえない。
どこかで怠惰な自分にケリをつけて、新しい自分を生き直す必要がある。
こういうのは、タイミング、気合次第。エイヤと起き上がれるかどうか。
なにしろ人生は一度きり。過ぎた時間は戻ってこない。
あとで後悔しても取り返しはつかない。
しかし逆に、気合を入れて、作戦を立てて、進学や勉強を目標にすえれば、学校に行かなくても、充実した毎日を過ごすことはできる。
過去は関係がない。親も関係がない。
純粋に、自分のためにやる。後悔しないために。後で不貞腐れないために。
本気で生きる人生のほうが、はるかに面白い。
しかももし進学できたら、やっぱり未来は変わる。視界が開けることは確か。
だから、進学したいという気持ちがあるなら、どれだけできるか、頑張ってみたら?と思う。
親の相談に乗ってもしようがない。本人の問題だから。
塾や学校の先生のように、勉強することが大事だとは言わない。大人にとっては、すでに乗り越えたことだから。
あくまで本人の人生の問題。
勉強したほうがいいなんて阿呆なことは言わないけれど、
でも本人に少しでも勉強してみたいと思う気持ちがあるなら、
どこまでできるか、体験してみればいいとは思う。
応援することはできる。
僕も似たような経験をしているし、勉強の仕方はしっかり考え抜いて、それなりの方法を知っているように思うから。
何より、前を向いて頑張ることを、応援したい。
勉強を応援するというより、人生を切り開くための努力そのものを応援したいと思っている。
だからもし、進学したい・勉強したいと思う十代の人がいたら、できれば親ではなく、自分で連絡してきてほしい。言葉を尽くして今の自分を語ってくれたなら、応援できるかもしれないから。
全国行脚中なら、近くまで足を運ぶことも可能だ。
頑張ることは楽しいこと。
どこまで頑張れるか、挑戦してみてほしい。
本気になりたい十代の人のもとを訪問します
2024年7月