後悔しない選択を


人生の最終ゴールは、「これでよかった」「この人生が最良」と思えること。

それは完璧な人生を生きることではありません。生きることは不確実な出来事の連続だから、望まないことにも遭遇します。

望まない相手、たとえば人間や事故や病気にも出会います。

そのうえ自分自身もけっこう弱くて、危(あや)うかったりします。遭遇する出来事に過剰反応したり、引きずってしまったり、だらしなく過ごしてしまったり。

スイスイと順調に進むことのほうが少なくて、進み始めた途端に衝突したり故障したりと、まあほんとに「うまくいかない」ことのほうが多いものです。

生きるというのは、きっとこうしたつまずきや妨げに満ちているもの。ガラクタの中を進んでいくようなもので、進む自分もまた期待するほど上等ではなかったりします。不器用でどこか抜けてしまっているかのような。



それが出発点だとして、ではどんな心がまえで日々を過ごせば、最も望ましい未来にたどり着けるかと言えば、それは、

後悔しない選択をする――ことのような気がします。

「あとで後悔しない」ような過ごし方をすること。

後になって、「あの時もっとやっておけばよかったな」とか「もっとできたはずだよな」と思わないように過ごすこと。

「今を正しく過ごせているか」を自分に訊くようにすること。

もしあまりいい時間の過ごし方ができていなくて、過去に遭遇した相手や出来事を引きずっていたり、弱い自分に流されていたりした時は、

「今の自分をこのまま続けていたら、どうなる?」と想像してみること。

正しく過ごせていない今をそのまま繰り返しても、やっぱりその未来には正しく過ごせていない今がやってくる。

しかもずっと正しく過ごせていない自分が続いているのだから、どこまで行っても、自信が持てない。胸を張れない。「これでいい」という納得にはたどり着けない。

だから、今の自分はいい状態じゃない、今を正しく過ごせていないと感じるなら、どこかで必ず「今を断ち切る」必要が出てきます。

断ち切って、やり直す。もう一度イチから始める――というのが、唯一の正解。

その一本の道筋を邪魔してくるものが、外で遭遇する出来事(人間も含む)と自分自身の弱さ。

これらのつまずきは、きっとこれからも続く。まったく邪魔されずに万事がスイスイ快調に進むということは、そもそもない。

だから人生は、「やり直す」と「遭遇したくない出来事」とのせめぎあい。

負けることもある。でもやり直す。

負けが混む(続く)こともある。でもやり直す。

それが、あとで後悔しない自分を作る。

「あとで後悔しない自分」と「やり直す」は、イコール。

「あとで後悔しないか?」と自分に訊いて、「このままでは後悔しそうだ」と感じたら、「もう一度やり直す(やり直そう)」と考える。

こうした考え方を続けることで、次第に人生という名の道はまっすぐになっていく。つまずきが減っていく。後で後悔しない未来に近づいていける。